k町よりの迷い犬2匹の報告書
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2月22日(土)

サークルを少し広くして、Lサイズの犬用ベッドを用意する。
カラーをつけているので小さなサイズだと収まりがつかないのだ。
ブルブル震えていたので、21年物座布団の下に電気アンカを入れる。
ヨーコはベッドに1日中ほとんど寝ている状態。

室内に入れてから気がついたこと。
どうやら耳が遠いらしい。
普通の犬なら気がつく足音にまったく反応しないし、側によっても人の気配自体を感じることがない。
触ってはじめて「ビクッ」と起きる。脅しているようで気の毒。
今まで隣のジョンがすぐ気づいたので、それをみて反応していたのだ。

とはいえ食欲あるし、散歩も元気なので問題はないかと。

見合い予定

知り合いの紹介で成犬希望の方と連絡をとる。
個人宅ではなく、会社の番犬にということらしいが、夜は宿直の人といっしょにいれるというし、以前の犬は13年間、会社のマスコットとして可愛がられたという。
法人登録の犬となるわけだ。
会社の名前を検索すると大きな工場であった。

候補には柴犬・金太郎(仮名)とジョンがいるが、先方の希望としては柴系を望んでいる様子。
とりあえす2匹を見てもらうことにしたが、後日また連絡することに。
写真はジョンの当面のライバル金太郎(仮名)去勢手術時撮影。

2月25日(火)

ヨーコ、後ろ足でお腹の傷周辺ををかいてしまうので、洋服を着せることに。
首輪と胴の部分で洋服がずり落ちないようにストッパーを縫い付けてある。
体温調節がうまくないようなので、今の時季はちょうどいい。
手足の末端を触られるのを極端に嫌うので、装着まで2人がかりで大変だが、着てしまえばおとなしいものだ。

術後の経過は順調だと思う。
心臓の薬を切らしたので獣医にて処方してもらう。

3月4日(火)

ヨーコ、抜糸。
傷口の状態は良好とのこと。
首のカラーは数日つけたままにする。

3月5日(水)

本日は里親さんとのお見合い。
ジョンと金太郎を連れ、M町に向かう。
個人宅ではなく工場の敷地で飼われる。
45名ほどの社員がいる会社で夜も宿直さんがいるという。
以前飼っていた犬の話も聞き、環境をみさせてもらったが、申し分はないのでお願いをしてきた。

置いてきたのは金太郎。
ジョンも「かわいい」といってもらえ、番犬を望む部分では金太郎より適しているといえたが、多数の社員の方が接することを考えるに、金太郎の方が適任だと判断した。

8人ほどに囲まれ、愛嬌を振りまきおやつを食べたのが金。おやつをみせても興奮してそれどころではなかったのがジョン。

番犬とマスコット犬、同時に望まれた場合、やはりより皆に可愛がってもらえる方を選ぶ。
マスコットは番犬にもなるが、吠えるだけの犬がマスコットに順化させるのは飼い主さんの相当の努力が必要だから。

見合いの結果は一週間後。
対抗馬がいなければジョンにも可能性は十分あった。


3月10日(月)

朝の散歩時、ジョンがいきなり穴を掘りはじめた。
10分ほどヨーコと待つが止める気はないようだ。
今までは一度もやったことがなかったのに穴掘り犬として目覚めてしまったのか?
きりがないのでリードを引き犬小屋に戻る。
ジョン的にはけっこー満足したようで、午前中は爆睡していた。


この2匹とは関係ないが本日、一匹の柴がK県まで見合いに出かけた。
「仕事が忙しい」との理由で血統書付きで役所に処分に出された犬である。
昨年の6月のことである。

性格もよく、人にも従順。
成犬ということでなかなかご縁がなかったが、知り合いのお兄さんが不憫に思ってくれて、わざわざ他県から犬を見に来てくれた。
こちらと比べK県は寒さが厳しいのでと、春の譲渡となった次第。
名前はゴン太と名づけられた。

元の飼い主はこの柴のことを思い出す日があるのだろうか?
迷い犬とは違い、相手の名前もわかっているので思いは複雑である。
行政から指導がいっているはずだが、たのむから生き物に関わらないでほしい。

ここまでの医療費
\133,583

ジョン&ヨーコ
2月24日

内服薬処方料1種 \200
チバセン2.5mg錠 \840
エンゾシン0.5mg錠 \420
小計 \1,460
消費税 \70
税込金額 \1,530


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