k町よりの迷い犬2匹の報告書
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3月10日(月)

ヨーコ日に日に元気になるが、耳を掻き、たまに「キャン」と泣き声をあげるので、心臓の薬をもらいがてら診察に連れていく。
結果、マラセチア(酵母菌)とわかり治療を開始。
一週間後にまた診てもらうことに。
またエリザベスカラーの生活に戻る。
薬はしみるらしい。(水虫の薬と同じようだ)

成犬が3匹見合いに出たので、少し世話にも余裕もでき一匹ずつと触れ合う時間も増えた。
ジョンの居場所も昼と夜で移動。いつになるかわからないが見合いに備えることにする。

新聞社から掲載原稿の確認。「里親希望」を「迷い犬保護」に変更してもらい、反応をみることに。
12日掲載予定。

3月12日(水)

新聞反応なし。

金太郎のホームステイも一週間になるので、先方に電話連絡。
皆に可愛がってもらえているようだが、「吠えない」ことで帰ることになるかもしれない。
担当者もどうしよう・・といった感じ。
社員の方で家で飼ってもいい、という人がいるようなことを言うが、とりあえずは社長さんが出張中なので結論は来週に。
もしかしたらジョンとチェンジがあるかも。

3月20日(木)

金太郎、吠えないと番犬にならないということで会社への婿入りはなくなった。
しかし、こんなにいい子なら、と社員の方が気に入ってくれているようなので、その方の都合の良い時にスケジュールをあわせ、2回目のお見合いへ突入という話になった。

担当の方も「もしそこがだめだったら私が・・・」と言ってくれるありがたい状況となっている。
性格の良い子は自ら幸せを呼び寄せることができるのだな。とつくづく思う。

さてジョンだが、誰にも馴れつつあるし、観察するに人にはあまり吠えることはないようだ。
知らない客がきても知らんふり。
こちらの会社の要望に答えられるかは、はなはだ疑問である。
柴犬より一回り大きいので、世話の面でも見合いはないかもしれない。

会社側もすでに一年犬を待っているのだから、いまさら急いでも仕方がない、と思っているようなのでこちらも焦らず良縁を紹介できたらと思っている。

3月22日(土)

ヨーコ。
日1回の耳の薬処方は効いていると思う。
しかしまだなんとなくムズムズするらしく後ろ足で耳を掻く。
薬をサポートするためにエッセンシャルオイル(精油)の力を借りることにする。
[ティートゥリー・ラベンダー・精製水・グリセリン 約25%づつの濃いめ精油ドロップ]
これを耳洗浄に約5滴たらして耳のわきをもむ。(1回で1滴の1精油が耳に入る計算)
綿かティッシュで耳の中を軽く拭き取る。
*首のふり、足でかく、ふたつの動きが少しおさまる。速効性ありか。

3月23日(日)

金太郎続報。

「吠えない」ことで会社からダメだしされた金太郎ではあったが、本日担当の方から電話をいただいた。
「会社の猫には吠えないけど、他所からきた猫には吠えるらしいので、それを社長に話したらOKが出ました。」
ということで、一度は不採用の烙印を押されたが、金太郎も犬としてちゃんと仕事をしたようだ。
無事決定となり、ひと安心。
考えてみればこの金太郎もK町からの保護犬だった。

ジョンもあとに続け!!

3月24日(月)

ヨーコ。
精油ドロップで洗浄後、耳内を見るとものすごい大きな耳あかがういている。
奥から押し出されたような形でいくつか取れた。
やはり精油の力のような気がしてならない。
*首のふり、足で掻く、ふたつの動きは耳掃除の時しかしなくなる。

本日病院へ。
菌の検査をするが、まだ繁殖しているので処置を続行することに。
耳の薬と心臓の薬を処方してもらう。

ヨーコの食事のこと。
普通、保護犬はフードと手作り食とどちらにも慣れるようにする。
譲渡先で何をいただくかわからないからだ。
毛づや、体調、腸を整えるために半分以上は手作りにするようにしている。

ヨーコは悪性腫瘍とはっきりしたためにほぼ100%を手作り食に切り替える。
アガリスクはもちろん、さらにβグルカンの多いマイタケなどのきのこ類、野菜は品数豊富に、米、そば、スパゲティ、すいとんの小麦粉も国内産。
肉は地元の出荷(鮮度)で量はひかえめに、動物性タンパク質を少なくして豆乳、豆腐、おから、納豆、を増やす。
サプリメントもコラーゲン(ゼラチン)、ビール酵母、ヨーグルト、しょうが、ビタミン類、等豊富。

中から悪い物を押し出す作戦にヨーコ自身も「うまい」と乗り気に見える。

4月19日(土)

ジョン。
社交性を試してみる。
写真は同じく保護中のビーグルミックスと挨拶をしているところ。
相性があるので喧嘩にならぬよう注意をしながら試している。
ハスキーとは散歩がいっしょにいけるようになった。
シャイ同士では吠えあってしまい、いっしょにさせるのは難しい。

ヨーコはその点マイペースなので、どの犬とも喧嘩することなく、庭で自由にしている。
4月28日(月)

ヨーコ。
手術後屋内にてつないでおいたが、オシッコが近いため庭で自由にさせることに。
他の犬たちともうまくやっている。
眠くなれば勝手に自分のベッドに入っている。
年寄りだからほとんど寝ているけど・・。

5月27日(火)

ヨーコ。
耳の状態も良くなっているようなのでエリザベスカラーをとる。
先日抜け毛がすごいので一気にブラッシング。
最初はヒーヒー怖がるが、すぐにあきらめるのでそんなに苦労はない。
少しは毛並みが綺麗になったので若くなったような気もする。
ヨーコの活動タイムは朝夕のご飯のみ。それ以外はほとんど寝ている。

ジョン。
夜はケージ。
朝の食事運動後に従来の犬小屋に鎖でつなぐ。
午後、他の犬達と運動後クレートトレーニング。
夕食後またケージへ。

このパターンにしたら本人もけっこう不満はないようであまり吠えることはなくなった。
やはり、犬は群れの動物なのだ。
ヨーコは体重変化ないがジョンは確実に太ったようだ。
家で保護している犬はほとんどが太らず、里親が決まってから幸せ太りするのが通例だがジョンは例外である。

6月18日(水)

梅雨に入り、犬たちも不満そう。
ジョンの毛が臭うので、先日シャンプーする。
放浪犬だったジョンは1回洗ったくらいでは身についた臭いはなかなかとれない。
唯一柵を乗り越えることのできる犬に成長してしまった。
また柵を補強しなくてはならない。
他の訓練はまだなのに・・・。

本日朝、D町より子犬の保護について連絡があったので、もしこちらに回ってきたら騒がしくなる。
こんな雨の中捨てるなよ。まったく・・。
6月27日(金)

ペットホテルの仕事依頼があったので、ジョンを連れ出かける。
以前、見合いにいった場所にも近かったので、会社によることにした。
3ヶ月振りに合う金太郎(現二代目ロク)は見事に太っていた。
朝夕2時間の散歩をしているのにムクムクである。
朝、散歩にいこうとすると犬小屋から猫もいっしょに出てきたことがあると話してくれた。
この猫は一代目ロクとも仲が良かったという。

どうやらうまくやっているようだ。

ジョンでなくて正解だった。
8月

また月日が過ぎてしまった。
この間に仔犬の譲渡やその他の犬のお見合いは進行しているものの、ジョン&ヨーコにはお呼びが掛からない。

ヨーコはというと、仔犬のご飯を奪うほどの元気犬になるものの、やはりそれ以外はグッタリ寝ている。
死んでいるのではと心配でつい見直してしまう。
まぎわらしい寝姿は勘弁願いたい。

先日、同じようなおばあちゃん犬が是非にと望まれて巣立ったので、世の中まだまだ捨てたものではないと思い直し、神サマのような里親さん探しを気長に続けることに・・・・。

ジョンも部屋を変わった。
以前の場所はけっこう蚊がいたので、鼻っぱしらを刺されたようで気の毒になった。
とりあえず緊急避難で屋内用の犬部屋に移動した。
部屋の中(下地はコンクリート)ではマーキングをしないのが不思議。

暑い時期はなかなか犬希望は現われず・・。

ここまでの医療費
\140,153

ジョン&ヨーコ
3月10日

 
診察(再診料) \500
内服薬処方料1種 \200
チバセン2.5mg錠 \840
エンゾシン0.5mg錠 \420
検査・細胞診・耳垢 \500
外耳清拭・点耳 \800
フロリードD液(抗真菌剤 \500
ペントシリン点耳(抗生物質) \500
小計 \4,260
消費税 \210
税込金額 \4,470

3月24日

 
診察(再診料) \500
内服薬処方料1種 \200
チバセン2.5mg錠 \840
エンゾシン0.5mg錠 \420
検査・細胞診・耳垢 \500
フロリードD液(抗真菌剤 \500
ペントシリン点耳(抗生物質) \500
小計 \3,460
消費税 \170
税込金額 \3,630

 
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