手づくり食で気をつけたいこと・副作用・犬猫編
主作用 (身体に都合の良い影響) VS 副作用 (身体に都合の悪い影響)

・食べてよいもの ・食べてはいけない物

・食べすぎてはいけない物
・少しなら食べてよい物

与えるときに注意が必要な食材の例をあげてみます
種類 理 由 疾病例 食品例
塩分 健康でないばあい、余剰塩分を排泄するまでに臓器に負担がかかる 肝臓、腎臓、膀胱、心臓へ負担 味噌汁、醤油、ソース、ハム、ソーセージ、菓子、等(めん類は原材料を見て塩の添加を確かめて使用)
糖分 健康でないばあい、余剰糖分を排泄できず肥満や糖尿を招くおそれがある 膵臓、腎臓、心臓へ負担 クッキー、ケーキ、あんこ、ジュース、和菓子、洋菓子、等
香辛料 個体により好みが分かれる
(インドの犬猫は常食している
肝臓、腎臓、心臓、胃腸へ負担、等 コショウ、唐辛子、マスタード、等
個体によりアルコールを代謝できない可能性がある 急性アルコール中毒、腎臓病、肝臓病、等
日本酒、焼酎、洋酒、酒かす、みりん、等
チョコレート 大量に摂取するとテオブロミンが中毒症状をおこすことがある 死亡、急性心不全、心臓病、嘔吐、下痢、中枢神経障害、等 ココア、チョコクッキー、チョコケーキ、等
カフェイン 麻薬のように興奮症状を示すことがある 中枢興奮作用、脈拍増加、血管拡張、震顫、不整脈、虚脱、めまい、不眠、不安、瞳孔散大、肝機能低下、等 日本茶、紅茶、コーヒー、煎茶、ウーロン茶、番茶、コーラ
ねぎ類 個体により有機チオ硫酸化合物を代謝できない
赤血球中にカリウムが多く含まれる個体
血尿、血便、急性貧血(赤血球を破壊)等
長ねぎ、たまねぎ、ニラ、らっきょう、にんにく
チャーハン、ぎょうざ、ラーメン、コロッケ、丼、ハンバーグ、すきやき、鍋物の汁等
加熱した骨 生の状態とは構造が異なるため、割れた加熱骨が腸にささるなどのアクシデントがありうる 腸閉塞、胃腸へつきささる、歯が割れる。 煮魚、焼き魚、焼き鳥、フライドチキン、豚足等
じゃがいもの芽 ソラニン(人は0.2gで有害、致死量3mg)人にも有害だが相当量摂取しなければ症状は出ない 呼吸困難、呼吸停止、嘔吐、腹痛、下痢、脳圧亢進、錯乱、幻覚、腎不全、高血糖、発熱、死亡等 じゃがいも料理全般の調理時に注意。ほうずき、なすにも若干含まれるので量に注意。水溶性なので茹でると減る
トマトの葉 トマチン じゃがいもに同じ じゃがいもに同じ。残飯からの選別時にヘタの部分に注意
その他 固いもの、消化されにくいものは胃腸を傷つけるばあいがある 嘔吐、下痢、食欲不振、腸閉塞、等 殻(栗の殻、柿の種、その他実など)
芯(とうもろこしの芯など)
串(やきとりの串など)

その他
調理時に注意
乾物 消化不良等 豆などは指でつぶれるくらいやわらかく煮て与える

主作用とは食品に含まれる成分のうち、身体に都合の良い影響のあるものをさします。
副作用は反対に食品の一部成分が身体に都合の悪い影響があるということです。
それは我々人も含め動物により違うことがあります。
しかし、副作用ばかりに着目し、主作用をまったく摂取しないより、
副作用を把握したうえで、主作用を上手に生活に取り入れることが望ましいと感じます。

手作り食をはじめるとやりがちな失敗
・塩や糖で濃い味付けをしてしまう。
・肉や卵などの動物性たんぱく素材ばかりにしてしまう。
・食べてくれないとあきらめてしまい好き嫌いを作ってしまう。
・好きな物ばかりをあげてしまう。
・量を把握しにくいためにお腹いっぱいまで与えすぎてしまう。


与える量や機会をきちんと把握していれば副作用だけに怖い思いをさせられずにすみます。
主作用としてじょうずに利用することも可能な食品もあります。(例:にんにくサプリメント)
逆に「副作用がない」「安全」と言われる食品でも食べ過ぎにしないよう気をつけます。


上記表の食品は家族全員で把握しておきましょう。


これら副作用のある部分をさけることで犬や猫の食べ物を作ることができます。
人用調理の時にこれらを材料に入れず、味をつける手前で犬猫用に分けていっしょにいただくこともできます。
Tails 詠田